新年が明け、初節句のお子さんがいるご家庭は、お人形探しを始めた方もいると思います。また、ご自分の雛人形をお持ちで、来月早々にでも飾り付けをしようと思っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。「どうやって飾るんだっけ…?」と悩まれている方がいても大丈夫です! 今回は「雛の飾り方 ―七段飾り―」について解説します。
どちらが正しいの? 内裏雛の左右
上段に飾る内裏雛(男雛と女雛)は、京都を中心とする関西では男雛は左(向かって右)、女雛は右(向かって左)に置くのが一般的です。これは日本に昔からある「左上位」(向かって右が上位)のしきたりから、このような位置になっています。
一方、関東では逆の位置が一般的。明治以降、西洋的なルールに基づき、天皇と皇后が並ぶ際にも天皇は向かって左となったことに倣っています。これは1928(昭和3)年の昭和天皇の即位式を機に、当時の東京の人形組合が提唱したことから広まりました。
二段目以降の雛人形と雛道具
二段目以降の飾り方の基本は次の通りです。一段ずつ解説します。
飾る順番にも注意! 上から順に飾りましょう
飾り付けをするときは、上から順に並べていくのがよいです。誤って落としてしまったとしても、上から置いていけば、大切な雛人形や雛道具を傷つけにくいためです。雛人形の飾り方は、地域や家庭、人形店によって異なるもの。標準的な飾り方を守りながら、雛人形の飾りつけを楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本人形協会発行「にんぎょう日本」2020年8月号「素朴なギモンvol.64」を一部編集して掲載